宅建業許可の要件

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宅建業許可の要件

宅建業免許を受けるためには、以下の要件を満たしている必要があります。

事務所の要件

事務所は物理的にも社会通念上も宅地建物取引業の業務を継続的に行なえる機能を有し、事務所として認識される程度の独立した形態を備えていることが必要です。
従って、原則として他の法人や個人の事務所との混在は認められません。また居住場所との混在も不可で、客観的に独立性を保った事務所の設置が必要となります。

しかし、他の事務所を通らずに事務所に入れ、書架やパーティーションなどで明確に事務所の区別が出来たり、また居住部分を通らなくても事務所に出入り出来る構造となっているものについては、認めてもらえる場合もあります。

なお、賃貸マンションなどの場合は、事務所としての使用を許可された契約書や承諾書等が別途必要となります。

宅建業法により事務所とは、「本店、支店その他の政令で定めるもの」と規定され、政令により次の2つを宅建業法上の事務所として定めています。

1. 本店または支店として商業登記されたもの
  (商人以外の者である場合は、主たる事務所又は従たる事務所)
2. 上記のほか、継続的に業務を行うことが出来る施設を有し、かつ、宅地建物取引業に係る
  契約を締結する権限を有する使用人が置かれている場所

専任の宅地建物取引主任者の要件

宅建業法では、それぞれの事務所ごとに、宅建業に従事する者5人につき1人以上の割合で専任の宅地建物取引主任者を設置する義務があり、欠員が出来た場合は2週間以内に補充しなければならないと定めています。また、その主任者は基本的には他の業者との兼務や兼業は出来ません。

欠格事由に該当しないこと

宅建業の免許申請をする法人・個人、法人の役員、個人の法定代理人、政令使用人(支店長)が以下の事由に該当する場合は免許を受けることが出来ません。

1. 免許申請書やその添付書類中に重要な事項についての虚偽の記載があり、重要な事実の記載
  が欠けている場合

2. 申請前5年以内に次のいずれかに該当した場合
  (1) 免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為又は業務停止処分違反をして免許を取り消さ
    れた場合
  (2) 免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為又は業務停止処分違反をした疑いがあるとし
    て聴聞の公示をされた後、廃業等の届出を行った場合
  (3) 宅建業法もしくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反したことに
    より、罰金刑以上の刑に処せられたか、それ以外の法律により禁固刑以上の刑に処せられた
    ことがある場合
  (4) 宅地建物取引業に関して不正又は著しく不当な行為をした場合

3. 成年被後見人、被保佐人又は破産手続開始決定を受けている場合

4. 宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな場合

5. 事務所に専任の取引主任者を設置していない場合

免許申請の代表者および政令第2条の2で定める使用人の常駐義務

免許申請を行う代表者や代表取締役は、契約締結などの代表権行使を行うため基本的に事務所に常勤していなければなりません。しかし、代表者が常勤出来ない場合は、代表権行使を委任した政令2条の2で定める使用人(政令使用人)を指定する必要があります。

政令使用人とは、宅建業法施行令第2条の2で定める使用人のことをいい、契約を締結する権限を有する者のことをいいます。

支店などで代表取締役などが常勤しない事務所には、支店長としてなど政令使用人を常勤させる必要があります。ただし、代表取締役などが常勤する事務所には、政令使用人を置く必要はありません。