慰謝料

通常、交通事故の慰謝料の相場は、一定の基準に基づいて算定されます。慰謝料は、「死亡慰謝料」、「後遺障害慰謝料」、「傷害慰謝料」に別けて考えられます。

死亡慰謝料は、被害者が一家の生計を担う大黒柱であった場合と、そうでない場合に別けて金額が定められています。

死亡事故の慰謝料については、次のようになります。

（１）一家の支柱：２６００万円
（２）母親、配偶者：２２００万円
（３）その他（独身者）：２０００万円

扶養家族が多数の場合や、事故態様によっては、この金額は増額されることがあります。

後遺障害慰謝料は、交通事故による後遺症の程度や等級に応じて決められます。後遺障害が等級外の認定を受けた場合でも、その状態によっては慰謝料が認められることもあります。

また、事故態様や加害者の対応によっては慰謝料の増額が認められることもあります。
なお、重傷の後遺障害がある場合には被害者だけでなく、被害者の近親者にも慰謝料が認められることもあります。

下表は財団法人日弁連交通事故相談センターの「交通事故損害額算定基準2010」によるものですが、保険会社の基準はこれより低額になります。

入通院慰謝料は、下記の日弁連基準表を使用して算出します。

慰謝料金額決定にあたっては、程度の軽い症状、軽い打撲、挫創のみの場合は下限とし、大腿骨の複雑骨折又は粉砕骨折、脊髄損傷を伴う脊柱の骨折等や身体の拘束が強い症状の場合は上限とします。
その他の通常の傷害については、上限の７～８割程度の額を目安とします。

※表の見方
入院のみのとき…「入院のみ」の欄のうち入院期間に対応する部分の金額が慰謝料の基準となります。
通院のみのとき…「通院のみ」の欄のうち通院期間に対応する部分の金額が慰謝料の基準となります。
入院と通院があった場合…入院した月数と通院した月数とが交わる欄に記載された金額が慰謝料の基準となります。